シベリアのクマと運河スケート

この写真は3月3日に撮ったもの。

つい1ヶ月半前には、観測史上最も気温の高い1月24日を記録していたオランダ。でもこの10日ほどは一転して、シベリア寒気団の影響で寒い日が続いていた。シベリア寒気団は、「シベリアのクマ」とか「ロシアのクマ」とも呼ばれていて、運河スケートを楽しみにする人たちにとっては冬待望の来客。街の運河を管理する機関「ウォーターネット」も、水が凍りやすいように水門を閉めて流れを止めたり、ボート航行禁止区域を設けたりしていた。

そんな努力が功を奏して、プリンセン運河の一部を始め、街中の運河の各所に厚い氷が張りスケートリンクに変身。こんな風にアムステルダムの運河が凍ったのは6年ぶりだ。

3月3日には最高気温が0度を超えると予測されていたので、「今日が最後」とばかりに早朝から大勢の人たちが氷上に繰り出した。私も氷の上を歩いてみたが、子供達がとなりを走り回る度に足下がユラユラ〜。カメラを持っていたこともあって、早々に切り上げて陸上からの眺めを楽しむことに。

昼過ぎには予報通り気温もあがり、シャーベット状態になった箇所や水たまりも目に付くようになっていた。たまたま寄ったプリンセン運河沿いの文房具店の店長さんが外を指さして、「さっきあっちの方で60代の女性が水に落ちたらしいわよ。夕べだって、パトカーがスピーカーで”氷の状態は不安定なので氷上に乗らないように”とアナウンスして回っていたけど誰も聞きやしない。何年かに一度のことだから気持ちはわかるけど、やっぱり危ないわよね〜」と眉をひそめた。

夕方までには何人かが水に落ち、急患を搬送するヘリコプターまで出動・・・。こうなると予測しつつも凍った運河を素通りできないのは、スケート大国オランダの人々の悲しい(?)サガなのかもしれない。

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