ルクセンブルク人はコーヒーの消費量世界一?

_DSC0569s昨年秋、全日本コーヒー協会の冊子COFFEE BREAKの取材のために、ルクセンブルクに行ってきた。

その記事の紹介を兼ねて、今回は少しだけこぼれ話を・・・。

国際コーヒー機関の統計によると、ルクセンブルクは人口ひとり当たりの年間コーヒー消費量が世界一。2位のフィンランドのほぼ倍にあたり、1日に7杯以上のコーヒーを飲む計算になるのだとか。コーヒー好きというイメージがないこの国が、実は知る人ぞ知るコーヒー大国だったとは驚きだ。

ルクセンブルクは、ドイツ、フランス、ベルギーに囲まれた小国。多くの世界企業が欧州の拠点を置き、170カ国以上の国籍の人々が住んでいる。住民の約47%が外国人。首都ルクセンブルク市ではその割合は約7割にも及ぶ。全人口約59万人に対して、日々隣国からやってくる越境通勤者は17万人。とにかく極めて国際色豊かな国なのである。

ルクセンブルク市の街中を歩いてみると、今流行の「スペシャリティーコーヒー」の専門店らしきカフェはほとんど見当たらない。近年世界の各都市で人気の新しいコーヒートレンドは、ここにはまだ浸透していないように見えた。

だがスーパーマーケットのコーヒー売り場をのぞいてびっくり!そのスペースは迫力の大きさで、私が普段オランダのスーパーで見慣れたサイズのざっと3~4倍はある。種類も多く、ルクセンブルクを始め、ドイツ、イタリア、フランス、オランダなど、各国のコーヒーメーカーの豆がずらりと勢揃い。取材に応じてくれたルクセンブルク最大手のスーパーマーケットチェーン「カクタス」の広報の人によれば、「国際色豊かなお客さんのニーズに応えるために必須の品揃え」なのだそうだ。(下の陳列棚の写真に写っている、手前と左側の側面は全てコーヒーで埋め尽くされている)

ルクセンブルクならではのコーヒー事情

同スーパー広報の人いわく、「ルクセンブルク人が特にコーヒー好きということはない」らしい。ではなぜ消費量世界一に?そのワケは、隣国との税率の差にあった。店で販売されているコーヒーに計上される付加価値税は、ルクセンブルクは3%だが、ベルギー6%、フランス5.5%、ドイツは7%。それに加えて、焙煎コーヒー1kgに対してベルギーは0.2486ユーロ、ドイツは2.19ユーロのコーヒー税も計上している。つまり、同じコーヒーでもルクセンブルクで買う方がお得ということになり、わざわざ国境を越えて隣国の人々が買いに来る。そして彼らが購入するコーヒーもまた、ルクセンブルクの消費量として加算されているのだ。

税率同様コーヒーの味の好みにも国によって差があるらしい。「フランス人は深煎り、ドイツ人は浅煎りが好み。ルクセンブルク人はその中間」と、広報の人が教えてくれた。

パイオニアとしてこの街のコーヒートレンドを牽引している素敵なカフェも発見。そのオーナーたちの話もこちらで紹介しているので是非!

注:税率他数値は、2017年11月時点のもの

 

 

 

photo © kiyomi yui (studio frog)